NEWS 01 Jan 2017-TOPICS

月刊EXILE 2017.1月号 村岡浩司さん対談

月刊EXILE 2017.1月号 村岡浩司さん対談画像①
月刊EXILE 2017.1月号 村岡浩司さん対談画像②
月刊EXILE 2017.1月号 村岡浩司さん対談画像③

黒木啓司(以下黒):村岡さんが出演されたテレビ東京「カンブリア宮殿」を拝見した時に、村岡さんの宮 崎への郷土愛や地域活動に対する思いや考え方が、自分が言うのもおこがましいですけど、自分と同じ考え方を持っている方だなと思って共感してしまって。ぜひ村岡さんとお話をしたいと思い、対談をお願いさせていただきました。

村岡浩司(以下村):ありがとうございます。僕は同郷の方とお話できるのが嬉しいので、なんでもお話ししますよ。

————村岡さんは18歳の時にアメリカに留学をされていますが、なぜアメリカだったんですか?

村:僕は次男ですけど、最初は父の寿司屋を継ぐのがイヤだったんですね。あのカウンターの中に自分が立っているイメージがなかったので、高校卒業後はそれこそ家を飛び出すくらいの勢いで、“ここからいちばん遠いところはどこだろう?”という感じでアメリカに行ったんです。

黒:19歳で起業されたきっかけはなんだったんですか?

村:何をしたいかと決めてアメリカに行ったわけではなかったんです。80年代後半のアメリカは景気や治安も悪い時代ではあったけれど、僕にとっては刺激的で、この国に住みたい、住むために生きていける道はないかと思って始めたのが、アンティークの家具や古着を取り扱うバイヤーでした。19歳って自分で何かをやりたいという欲求を持っている人にとっては最初の行動をスタートさせる時期ですよね。好奇心だけで動けるといいますか。

黒:村岡さんのお話を聞いていて、すごい視野が広い大きな方だなと思いました。たとえば、今、村岡さんが展開されている九州パンケーキも、普通だと郷土愛に特化するものを作って、それこそ宮崎パンケーキという名前で売り出すところを、宮崎産のものだけではなく九州全県の材料で作られていますよね。

村:僕は28歳で事業が失敗したあとに、父の元で3年間寿司屋の板場を経験したんですけど、やっぱりそこで終わりたくない、自分は何ができるだろうということを探したんです。それで、まず最初に九州全県をひとつにしたプロダクトを作りたいという想いがあって、もともと寿司屋だったこともあり、稲作農家も身近だったことから、米で何か作れないかと考えた。やがて産地を巡りながら調査をしていくうちにいろんな方たちと繋がって、そのうちに九州で採れる小麦や雑穀を網羅的に使おうと思いつき、ビジネスの仕組みそのものが産地や地域に還元するビジネスモデルにしたいと、九州7県全県の素材が入った九州パンケーキを作りました。

黒:僕はEXILEで約8年間培ってきたものをこれからどのように未来へと繋げていくかと考えた時に、エンタテインメントで九州を元気にしたいという思いがあったので、1年ほど前に“THE NINE WORLDSプロジェクト”を立ち上げました。九州出身の方や共感してくださった皆さんと一緒に盛り上げていきたくて。

村:プロジェクトを始めた黒木さんは九州人だから、九州の魅力や良さを伝えていく義務感や責任感を感じるのでしょうね。何よりも黒木さんの考えていることを代弁者になって伝えてくれるようなパートナーや仲間を見つけて、その皆さんが黒木さんの想いを伝えて広げてくれることが大事なんです。九州のこれからの振り幅はものすごく大きいですし、アジアでの付加価値を考えるとまさにフロンティアなので、黒木さんのプロジェクトも考えている以上に大きな可能性を持っていると思います。僕は九州が、地域が全体で盛り上がっていく必要があると思っていて。全体が成長するなかで自分自身が“九州のブランド”になることを意識して、それぞれが輝く点のような存在になっていくと良いなと。九州にそういう輝く点がいくつもあって繋 がっていけば、九州全体が輝きますからね。

————九州パンケーキカフェがすでに台湾やシンガポールに出店していますが、海外進出は初めから念頭にあったんですか?

村:海外は最初から目指していて、絶対にアジアに店舗を出すと決めていました。世界にマーケットが広がってビジネスが拡大し、その利益を如何にして地域に還流させるかということをいつも意識しています。例えば、もちきびは戦後の食料難の時には米の代替で九州のどこでも生産されていましたが、お米を普通に食べるようになってからはどんどん収量が減って今では限られた地域にしかありません。でも、九州パンケーキというひとつのプロダクトの出現によって、量が足りないから農地を拡大しようという展開になった。産地にとってはエポックメイキングな話題になったし、九州パンケーキの売り上げや利益が還元されて、九州の産地を元気にするという具体的な貢献に繋がりました。

黒:先見の明と言いますか。今、やろうとしていることが、どうしたらその先に繋がって行くのかという目のつけどころ、視野が広いですよね。

村:EXILEの皆さんも自分たちが作った作品やライブが、それこそ知らず知らずのうちに誰かを元気にしているのと同じだと思いますよ。

————村岡さんの今後の展望を教えてください。

村:九州パンケーキで、九州発の世界ブランドを作ります。東京発ではなく、地方都市からも世界に発信できるブランドが生まれるんだということを証明したいです。あと、パンケーキ事業の利益を基盤として、宮崎・高岡町の移転廃校になった学校を買いました。リノベーションをし、ベンチャー企業をはじめとして、これから九州を盛り上げようとしている若者たちが集ま るシェアオフィスやコワーキングスペースにする予定です。そこから起業家たちがたくさん生まれて新しいものが育っていけば、気づいたら九州の地方創生に役立つかもしれない。そうやって何かを変える拠点をたくさん作っていきたいです。パンケーキを食べる笑顔が地域創生に循環する仕組みって面白いでしょう。

黒:村岡さんのような考えを持って、行動を起こしている方が全国各地に生まれたら、日本が元気になっていきますね。

村:北海道を守りたい、四国を盛り上げたい、東北を元気にしたいっていう地域で活躍する方たちがたくさんいます。それぞれの持ち場みたいなものがあって、その中で僕の持ち場は九州なんです。九州から国を拓い て行くんだって、そういう気概を持ってやっていきたい。

黒:今日はとても勉強になりましたし、刺激を受けました。いつか村岡さんとコラボしたいですし、この“THE NINE WORLDSプロジェクト”にもぜひ力を貸してください。